知らないと危険?メジャーリーグの激怒案件「暗黙のルール」を徹底解説!

コラム・雑談

皆さん、こんにちは!

メジャーリーグの試合を見ていると、ホームランを打った直後に次の打者がデッドボールを当てられたり、大量リードしている場面で盗塁をして猛烈なブーイングを浴びたりするシーンを見かけます。

「ルールブックには禁止なんて書いてないのに、なぜ?」

実はMLBには、ルールブックには載っていないけれど、選手たちが絶対に守らなければならない「暗黙のルール」が存在します。

これを破ることは、相手への侮辱とみなされ、報復(デッドボール)の対象となります。今回は、そんなMLBの少し怖くて奥深い「暗黙のルール」の代表例をご紹介します。

1. 「勝敗が決した」後の振る舞い

大量リード(一般的には6点〜7点差以上)がついた試合終盤では、勝っているチームは「これ以上、相手を辱めてはいけない」というマナーが求められます。

  • 盗塁をしてはいけない
    • 勝敗がほぼ決まっているのに、さらに得点のチャンスを広げる行為は「死体に鞭打つ行為」とみなされ、タブーとされています。
  • 3ボール0ストライクからフルスイングしてはいけない
    • 投手がストライクを取りに来るのが分かっている場面で、全力で打ちにいくことは「空気が読めない」「敬意がない」とされます。(※近年、フェルナンド・タティスJr.選手がこれを破って満塁弾を打ち、大論争になったことがあります)
  • バントをしてはいけない
    • これも盗塁と同じく、大量リード時に「セコい」手を使ってまで点を取ろうとするのはNGです。ノーヒットノーラン継続中などの例外を除き、批判の対象になります。

2. ホームランを「喜びすぎてはいけない」

これは近年、最も議論を呼んでいるルールです。

  • 過度な「バットフリップ(バット投げ)」はNG
    • ホームランを打った後、派手にバットを放り投げる行為は、投手への挑発とみなされます。
  • 打球の行方をじっと見てはいけない(Admire the shot)
    • 「どうだ、見てみろ!」と言わんばかりに、打球をゆっくり見送る行為も嫌われます。「さっさとベースを回れ」というのが、昔ながらの考え方です。

3. グラウンド内での「聖域」を守る

  • マウンドを横切ってはいけない
    • 攻撃と守備が交代する際、野手がマウンドの上や近くを横切ってベンチに戻ることは、投手への侮辱となります。マウンドは投手の「聖域」であり、他人が土足で踏み入ってはいけない場所なのです。
  • 捕手のサインを覗き込んではいけない
    • 二塁ランナーなどが、捕手のサインを見て打者に伝える行為は、絶対的なタブーです。(※これが組織的に行われたのが、以前紹介したアストロズの「サイン盗み」事件です)

4. 「報復」の内容

もし、これらの暗黙のルールを破ったらどうなるのか? そこで待っているのが、「報復死球」です。

  • 「目には目を」の精神
    • 「お前のチームの選手がルールを破った(または、うちのエースに当てた)から、お前のチームの主力選手にぶつけるぞ」という論理です。
    • これは単なる暴力ではなく、「秩序を守るための行為」として、ある種正当化されている側面があります。審判も、警告試合を宣告して事態を収拾しようとしますが、この文化は根強く残っています。

5. 近年は変わりつつある?「Let The Kids Play」

しかし、最近ではこの厳格な「暗黙のルール」にも変化が起きています。

MLB機構自体が「Let The Kids Play(子供たちに遊ばせろ=もっと自由に楽しもう)」というキャンペーンを行い、若い選手たちの派手なガッツポーズやバットフリップを、エンターテイメントとして容認する方向へ動いています。

「古い伝統を重んじるベテラン」と「感情を爆発させたい若手」。 今のMLBでは、この2つの価値観が衝突し、新たな文化が生まれようとしている過渡期とも言えます。

まとめ

「暗黙のルール」は、一見すると理不尽で時代遅れに見えるかもしれません。しかし、そこには「敗者への敬意」や「プロとしてのプライド」という、野球が紳士のスポーツであった頃の精神が根底にあります。

次に乱闘騒ぎや、不可解なデッドボールを見たときは、「今のプレー、どの暗黙のルールに触れたんだろう?」と考えてみてください。そうすれば、グラウンド上で交錯する選手たちのプライドのぶつかり合いが、より鮮明に見えてくるはずです。

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